自分にとって鏡とはなんなのでしょうか?
3年半前。
彼女に鏡をプレゼントした。
大学在学中に知り合った彼女。
彼女は当時、化粧っ気もなく、素朴なタイプ。
そのとき、ぼくは同じサークルにいた
サクラちゃんのことを気に入っていた。
が、サークル主催者に先越されてしまい、落ち込んでいた。
ぼくは、周囲にも『サクラちゃん』を連呼して、呆れられていた。
当然彼女もぼくのサクラちゃん好きは知っていた。
と、思う。

かわいそう、と思ったのか、チャンス、と思ったのかは今ではわからない。
でも、彼女は落ち込むぼくに優しくしてくれたのだ。
周囲は、落ち込むぼくをネタにするだけ。
誰ひとり、慰めてくれるやつもいなかった。
だから、そんな彼女が天使のように優しく見えたのだった。
サクラちゃんの髪は、さらさらのストレート。
背中の真ん中まであるつやつやの髪。
後姿だけでも美人を連想するには十分だった。
当時の彼女は肩までつくかつかないか、微妙な長さの髪。
おまけに、癖毛なのかパーマがとれかけているのか、綺麗な、
ウェーブとは言えないウェーブを描いていたのだ。
ちょっとカールするか、伸ばすかで、ずいぶん
イメージが変わるであろう残念なタイプだった。
そんな彼女が、半年ほどたったころ、ぼくに少し
早めのクリスマスプレゼントをくれたのだ。
ぼくが、講義の途中、定期入れをなくした、
と騒いでいたのを聞いていたのであろう。

某ブランドのもの。

ぼくがもっていたものより、かなりよいものだ。
こんなものをもらう義理もなかった。
けど、バイクの修理代にバイト料の全てをつぎ込んで
しまったぼくには、とてもありがたかった。
そんなわけで、同じようにクリスマスプレゼントを
準備できないぼくは、彼女を映画に誘った。
一応、初デートとなる日。
待ち合わせ場所に現れた彼女は、
おしゃれしていつもよりかわいく見えた。

が。

彼女の着ていたGジャンに、キャラクターものの
でっかいシールがついていた・・・。
昨日の夜の話

彼女の事はとても大事。

だけどまだ結婚は考えられない。

自分がしっかりしてからじゃないと

きめられないんだよなあ・・。
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